本日は、CRMとは【第三回】です。
【第一回】【第二回】は下記URLよりご覧くださいませ。
【第一回】http://ajacc.co.jp/crm/20160202/
【第二回】http://ajacc.co.jp/crm/20160325/
【第一回】は「顧客」の範囲を決める話でした。
【第二回】は「関係」の範囲並びに評価できるよう定量化の話でした。
【第三回】は「管理」と「まとめ」になります。
■「管理」とは何か。
管理とは、物事や一定の事務を管轄し取り仕切る事である。良い状態であるように気を配り、必要な手段を(組織的に)使ってとりさばくこと。 -wikipedia
「管理」とは「良い状態であるよう」「必要な手段を使ってとりさばくこと」とあります。
「良い状態」とは、「顧客」の「満足度」「ロイヤルティ」のこと。
「必要な手段」を「組織的に」に使ってとりさばくこととあります。
ここでいう「必要な手段」とは、「満足度」「ロイヤルティ」が良い状態であるよう向上又は維持できる手段のこと。
「向上」させる手段と「維持」させる手段に分かれます。
一部抜粋ですが、具体例は下記になります。
- 「向上」させる手段:顧客別の情報提供/会員限定セール/会員限定イベント等
- 「維持」させる手段:会員システムの更新によるサービス提供等
このような手法を「組織的に」使うことになります。
社会科学における組織(organization)は、共通の目標を有し、目標達成のために協働を行う、何らかの手段で統制された複数の人々の行為やコミュニケーションによって構成されるシステムのことである。 -wikipedia
「組織」とは上記の定義を使用すると、「システム」の必要があります。
「組織的に」は「システム」になってなければなりません。
システム(system)は、相互に影響を及ぼしあう要素から構成される、まとまりや仕組みの全体。一般性の高い概念であるため、文脈に応じて系、体系、制度、方式、機構、組織といった多種の言葉に該当する。 -wikipedia
上記の「システム」の定義を使用すると、「関連する全てが体系立っていなければならない」と捉えることが出来ます。
この「関連する全てが体系立っていなければならない」点より、「システム(開発又は有りモノ)」である必要はなく、「システム(体系立っている)」であれば良いことがわかります。
■まとめ
第一回で、どんなモノで、どこで、誰が、いくらで売っているのかという問いをしました。
第一回から第三回を振り返ると、問いに対しての答えは下記にまとめることが出来ます。
- どんなモノで→独自に範囲を定義した「顧客」の、独自の範囲の評価軸で定量化して評価できるようになった「満足度」と「ロイヤルティ」を管理し、評価しながら「満足度」と「ロイヤルティ」を向上・維持させるモノ
- どこで→どこにもない。自社内でつくる
- 誰が→誰もいない。自社内の人員
- いくらで→0円。システム(開発又は有りモノ)の場合有料
CRMとは、広告代理店や開発ベンダーなどの外部から提供されるものは「管理」するツールのみであり、後は自社内で体系化=つくるモノであることが言えます。
よって、経営層から現場まで目的や目標、ターゲット、戦略、戦術、検証、評価までが仕組み化され、ノウハウが蓄積できる環境でなければ活きないことが言えます。
著名な方はCRMをこう言っています。
CRMとは一貫した顧客履歴を築くことにより、一貫した顧客体験を築くこと。 -マイケル・シンプソン氏 インターラクト・コマース社CMO
CRMとは長期にわたる収益性のある顧客関係を築き、維持するための統制のとれた経営戦略である。 -ロバート・トンプソン氏 フロントライン・ソリューションズ社CEO
CRMとは顧客価値を最大化する経営手法である。 -藤田憲一氏 野村総合研究所
CRMを導入すれば成功が手に入るモノではありません。
またCRMのツールを導入すれば成功が手に入るモノでもありません。
「組織」として「プロセス」を「成熟」させる(そこにツールが必要であればツールを導入)ことこそ(経営戦略)、CRMという概念や戦略が活きることになります。
CRM(Customer Relationship Management)とは顧客関係管理の意で、顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を通して、売上の拡大と収益性の向上を目指す経営戦略/手法である。 -wikipedia
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