ネイティブアドとは何か。
まだ定義が明文化されていませんが、アメリカでは下記のように定義付けされています。
ネイティブアドとは、
ユーザーがいつも使っているメディアもしくはサービスの中で自然になじむデザインや機能で表示されるペイドメディアの一種。
ペイドメディアとは、
トリプルメディアの一つで、企業が費用を払って広告を掲載する従来型のメディアのこと。 主に、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌のマス4媒体やWeb広告、イベントなどのスポンサーシップといったものになる。
わかりづらいですよね。
従来メディアで言えば、TVだとプロダクト・プレイスメイント、新聞だと記事広告、雑誌だと編集タイアップ広告の概念に近いのではないでしょうか。
プロダクト・プレイスメントとは、
広告手法の一つで、映画やテレビドラマの劇中において、役者に特定の企業名や商品名を表示させる手法のことを指す。
記事広告とは、
新聞・雑誌などにおいてPR内容が通常の編集記事とよく似た体裁で編集されたペイドパブリシティの一種。
編集タイアップ広告とは、
雑誌編集部が制作する広告ページのこと。編集部が制作することにより、雑誌の世界観や編集視点でとりあげられた記事のようにみえる広告。
では実際どんなものか、下記URLをご覧ください。
いかがでしたでしょうか?
私は、前社の広告代理店が舞台となっている為、懐かしく思える内容でした。
ちなみにこちらのネイティブアドの広告主はネスレさんです。
なんとなくつかんでいただけたのではないでしょうか。
ではなぜネイティブアドという概念が今WEB広告業界で注目されているのでしょうか。
それは、生活者の購買行動が変化したこと、情報の選択権は生活者にあること、そしてソーシャルメディアの普及が背景にあります。
SIPS(シップス)理論は、電通さん(厳密には電通モダン・コミュニケーション・ラボさん)が発表したソーシャルメディア普及後の生活者の消費購買行動変化をモデル化した概念です。
SIPS理論とは、
ソーシャルメディアが主流となった生活者消費購買行動を、共感する(Sympathize)→確認する(Identify )→参加する(Participate)→ 共有・拡散する(Share & Spread)とシンプルに整理し、その考え方を略して「SIPS」と名付けた。
図にすると、
本日は広告の話をしています。
ですが、このSIPS理論には何かが登場していません。
それは何か。
そう、企業=広告主が登場していません。
なぜでしょうか?
皆さん、普段ご利用されているLINEやFacebookにいきなり企業から広告が届いたら、どう思われますか?
きっと、「邪魔だな。」、「個人情報が取得されているのかな?」、このようなことを思われるのではないでしょうか。
ソーシャルメディア普及後、企業が生活者へアプローチするには、生活者のルールをふまえなければなりません。
そもそも広告は、必要としていない人にとってはノイズでしかありません。
ノイズと思われないようにするには、広告という概念を感じさせないようにしなければなりません。
このような背景からネイティブアドという概念が登場しました。
最後に、ネイティブアドは手段でしかありません。
手段に捉われすぎないようにご注意ください。