WEBサイトをリニューアル案件を受託し、何とかローンチまでこぎつけ、数週間ほど時間を経て不具合などもない。

よし、無事に納品。

クライアントも制作者も、ここで一時的に肩の荷が降りるのではないでしょうか。

さあ、ここから仮説検証し、改善して角度を上げて行こう!

 

ご覧いただいた方の中で、ここで疑問を抱かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

弊社では、クライアントのご依頼でサイトリニューアル後のレポートを拝見させていただくことがあります。

その多くは、PVやUU、参照元TOP5などの項目がずらりと並んだ数枚におよぶレポート。

 

運用という費用を見積書の項目に入れていたため、何かしら目に見えるカタチあるモノを提出しなければ費用をいただけない為、これらのようなレポート=見せかけになっています。

そもそも、目標策定がしっかりなされていないことが原因です。

では、いつ設計するのか?

 

WEBサイト制作やリニューアルの際で言えば、運用設計(仮説検証、改善含む)は戦略設計完了までに終わっているはずです。

各社によりWEBサイト構築プロセス&フローが異なりますが、弊社ではJesse James Garrett(ジェシー・ジェームス・ギャレット)の提唱する「ユーザーエクスペリエンス実現のための5Planes Model」を取り入れており、戦略フェーズで運用設計までを完了します。

 

「ユーザーエクスペリエンス実現のための5Planes Model」

ビジネス戦略から画面の表層デザインまでを5つのステップで段階的に実施することで高いユーザーエクスペリエンスをもたらすフレームワーク

 

WEBサイトUX5階層モデル

 

Jesse James Garrett (ジェシー・ジェームス・ギャレット)

ユーザーエクスペリエンス(ユーザー体験)のコンサルティング会社、アダプティブ・パス社の創設メンバーの一人でユーザーエクスペリエンスに関する彼の提案は、世界中の組織で採用されています。

 

ブレイクダウンすると

  1. 現状把握
  2. 目標策定
  3. ターゲット設計
  4. シナリオ設計
  5. コンテンツ設計
  6. 戦略設計

おおよそ上記のようなフローでサイトを構築していくかと思われます。

常に一方向ではなく、前工程に戻りつつも各種設計をつめていきます。

言い換えれば、上記プロセスで見るべき指標はおのずと決まってなければおかしな話です。

ターゲットも決まり、シナリオ(ユーザーの体験)も決まり、そしてコンテンツ(ここでは提供価値のこと)も決まり、そしてそれらを実現するための戦略が決まっている。

具体的には、ターゲットAはこれらの検索キーワード群(弊社では検索キーワードから読み取れる欲求をグルーピングし、ターゲットを選定します)で、〇〇とはというページにランディングさせ、次にこのコンテンツ=ページに遷移させ、そして商品詳細ページに遷移させ、おおよそこのページでは現状2分の滞在時間を3分までと想定し・・・。

このような仮説が決まっているはずです。

よって、ローンチ後はこの仮説=指標をもとに、検証し、改善していく。

 

ローンチ後からスタートする仮説検証は、自身でこれまでのプロセス&フローを無意味なものにしています。

とても残念な話です。

このようなことにならぬよう、プロジェクトの前期プロセスでしっかりと運用設計をしましょう。

最後に、運用設計に必要なデータがどんなデータで、どのように計測していくのか、そして誰が見るのか、アクションプランの優先順位をどうつけるのかなども決めておく必要性がありますので、お忘れなく。