一昨年より売買・賃貸仲介を生業とする不動産会社様よりリスティング広告運用代行のお話をいただきます。
リスティング広告運用ではテクニック論ばかりが取り上げられますが、各業界での遵守法令の話はあまり取り上げられることはないかと思われます。
今回は不動産に絞り、リスティング広告運用で注意すべき点として投稿します。
委託先選定の際にも、これらの知見が蓄積されている会社かを確認をする必要があります。
確認されず委託すると、痛い目に合うこともありますのでご注意ください。
不動産業界には広告のルールを守りましょうと自主規制している機関があります。
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会は、不動産公正取引協議会連合会が不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)の規定に基づいて申請し認定された「不動産の表示に関する公正競争規約(不動産広告のルール)」及び「不動産業における 景品類の提供に関する公正競争規約(景品提供のルール)」を関東甲信越の地域において運用するために昭和38年8月に設立された不動産業界の自主規制機関です。
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会サイトより引用しますが、宅建業法(第32条)では下記8つの項目を対象とし、著しく事実に相違する表示、実際のものより著しく優良か有利であると誤認させるような表示を禁止としています。
- 物件の所在
- 物件の規模
- 物件の形質
- 環境の利用の制限
- 環境の環境
- 環境の交通その他の利便
- 金銭の代金・借賃等の対価の額、支払方法
- 金銭の代金・交換差金に関する金銭の貸借のあっせん
上記を簡単に言えば、誇大広告の禁止のことです。
誇大広告は被害の有無は関係なく宅建業法違反となり、6ヶ月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金またはその両方の刑が科せられます。
下記のような根拠の無いものは『おとり広告』と捉えることができる為、NGです。
- 優良物件
- 一等地
- 一流工務店施工物件
- 特売物件
- 決算処分価格
- 適正価格
- 完売間近
- 完売御礼
また下記もNGです。
- ○○駅徒歩0分
- ◯◯駅徒歩30秒
- ◯◯駅まで約5分
- 賃料◯◯万円(要相談)
- 賃料◯◯万円(管理費含む)
- 坪単価◯◯万円
- 大幅値下げ
逆にOKとなる広告はどんなものがあるのか。
OKとなる広告は下記となります。
- 2線利用可
- 雨でも安心の駅直通マンション
- ◯◯線直通で乗換無し
- アクセス良好
- 日当り良好
- 通風良好
- 眺望良好
- コンビニまで◯○m
- ファミリーに人気の◯◯エリア
- モダンな一戸建て
- 格調高い外観
- ◯年◯月内装改装済み
- 外壁に遮音・断熱に優れたALCパネル
前提として下記の2点をクリアしていることが条件となります。
- 事実であること
- 具体的な根拠があること ※併記が必要
もっと詳しく知りたい方は下記URLをご参照ください。
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会:http://www.sfkoutori.or.jp/
不動産広告のあらかると:http://www.rftc.jp/pdf/alacarte.pdf
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